藝道日記。(平成 12/09/04)
平成十二年九月四日(月)。

   
 日の丸国籍メス二人と泰国籍オス一人が来てうちで豚肉トムヤムとモツ焼き作って酒盛りでした。日の丸メスは帰国直前と渡泰直後だった故、バーツ経済的に余裕があるからご馳走してあげる、と言われ食費酒代等三百バーツ以上全部出してくれました。有り難いことです。

 で、スコールに濡れそぼちながら買い物を済ませて事務所兼住居に戻り、先月末だった泰国籍オスの遅くなったお誕生会などやって久しぶりに凝った料理に舌鼓をポコポコポコポコと打ってすっかり幸せな気分になり、わたくしはごちそうさまでした状態でくつろいでいたのです。

 すると、渡泰直後日の丸メスが、アルコールに何か大事なものを奪われた独特の表情で、あんたこれだけただでご馳走になれると思ったら大間違いよ六月末に一個出来たんでしょ出しなさい、というような意味の日本語をポツリポツリとわたくしに投げかけます。そうです。彼女はわたくしのお客様だったのです。
   


 というわけで皆さんが酒呑んで楽しそうにしている間、わたくしはひとりプリンターを引っぱり出してきて、自分の作品をA4の用紙に五十枚、印刷することになったのでした。

 厳しいお得意さまがいて下さるのはプロとして有り難い限りなのですが、時として恐ろしいものなのです。怖いなあ。なに言われるんだろ面と向かって。でもいぢめて欲しいなあ批評マゾとしては。そういう事情でなんかアンビバレンツな雨季のあたしって感じです。
 


  
お誕生日おめでとう。
 


印刷終わるまでおあずけ。

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