藝道日記。(平成 12/06/20)
平成十二年六月二十日(火)。


 五時半に起きる。ご飯セットし歯磨き床掃除。

 六時メールメルマガ製作。途中で煎餅炒り卵。葱みそ汁食う。続きをやる。

 七時十四分から接続送信配信。一回で完了。データ整理。

 九時半からTNC課題。
 

 

卵を吸った煎餅美味い。
 

 

ちなみにその後、洗濯物置き台と
して使用されることになりました。
 

 九時四十六分飽きる。メール一通書く。

 十時九分から再開。十時四十四分飽きて御裁縫していると、いきなり昨日貰ったばかりの椅子が壊れる。やる気なくなりメール書く。

 十一時四十四分接続メール送信。正午、ご飯の準備。粉砕煎餅葱玉子丼。シイユダームと塩で味付け飯にぶっかけて食う。
 



十二時四十四分からTNC課題再開。

 十四時四十九分飽きる。メール書く。四通書いて十五時二十四分から接続送信。

 その後御裁縫にはまる。ひたすらはまる。

 二十時頃毀れる。お買い物に出かけすでにシャッターが閉まっている雑貨屋で、シャッターの隙間からモングスタロイモパンを売って貰う。
 

 

ぐちゅぐちゅ
カリカリ。
 


 そしてすぐに食う。毀れたまま通りの角まで歩く。雨が降り始める。角に自転車リヤカーを駐めていたおかず屋のおばちゃんに、今日は何があるの? と聞くと、鶏肉巻きカレーが二十バーツで、ニガウリ肉詰めスープが一〇バーツ、と言われる。カレーを注文。

 あんたたくさん食うでしょご飯一〇バーツ分盛ってあげるからね全部で三十バーツよ、とおばちゃんは私の了解もなく近くにあった汁そば屋からどんぶりを借り、ご飯を盛りはじめる。ものすごい量である。
 


 私はそのすっかり冷えたカレーの上にどかっと乗せられている鶏肉巻きをスプーンで切り取った。中に牛蒡が入っている。美味い。しかしとにかく量が多く、持て余しかけていると、おばちゃんは、あんたあたし水出してあげらんないからこれ飲みなさい、と更にどんぶりにニガウリ肉詰めスープをよそって出す。

 私が礼を言うとおばちゃんは自転車リヤカーを押しながら去っていったが、私が覗き込んだときにはカレーもスープもまだかなり残っていた。時間的にこれから全部売れるとは思えない。
 



 雨の滴が私のニガウリスープにぽとりと落ちる。きっとこれから家に戻って大量に売れ残ったおかずを前におばちゃんは溜息でもつくのだろう、と私はそんな妄想にかられながら夜八時過ぎまでまっとうに総菜を売っていたおばちゃんの後ろ姿が小さくなってゆくのを見ていた。

 そして無収入の私は私なりにおばちゃんみたいにまっとうに仕事しなければならない、と思いながら、その大盛りスペシャル定食を残さず食いおえる。量多すぎるかなり苦しい。
 


 しかしまだ毀れたままだったので、私は先ほどおばちゃんの背中に喚起されて湧き起こった決意を瞬時に忘れ、向かいの雑貨屋で象ビール缶二十二バーツなど買ってしまい、膨れた腹を抱えて重そうに家に戻る。

 戻ったらビール飲みながらメール書き送信。満腹なので辛い。犬から電話。明日の午前三時頃、あんたが寝るときに電話してくれ、と言って寝る。目を閉じると自分が人間の屑のような気がしてきたが睡魔には勝てない。

平成十二年六月十九日(月)に戻る。
平成十二年六月二十一日(水)に続く。
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