よいこの読書日記−平成9年3月
読んだ本
03/04 オールスパイス19-1 オールスパイス
03/10 現代の芸術 ロイ・マクマレン TBSブリタニカ
03/17 風林火山 井上 靖 新潮文庫
03/18 オールスパイス19-2 オールスパイス
03/20 父帰る・屋上の狂人 菊池 寛 新潮文庫
03/27 シェパードの九月 丸山 健二 文春文庫
03/28 瓶の中の旅愁小説の特異点をめぐるマカロニ法師<の巡礼記 小林 恭二 福武文庫
03/29 迷夢8.0
今月の順位
03/04 オールスパイス19-1 オールスパイス
小説では、『デッドアイランドカフェ』、エッセイでは『秋桜二十郎の自衛隊日記』、『光里さんの妊娠出産育児日記』が面白かった。おっばいマッサージってのは、痛そうだ。
03/10 現代の芸術 ロイ・マクマレン TBSブリタニカ
英語教材「モクモク村のけんちゃん」や、ブリタニカ国際大百科事典と共に20年間
長崎の白石家でだれも読まずに眠っていた本。長崎県西彼杵郡多良見町の白石家にはま
だまだ誰にも読まれていないナゾの本が数多く存在する。何故読みもしないのに決して
安くない本を購入するのか、それ自体がナゾでもある。ナゾの本だけに引き合いに出されている芸術家たちの選定基準もナゾ。でも、ジョイスにかなりのページを割いているところは私好みだった。
03/17 風林火山 井上 靖 新潮文庫
サメット島で読み始めてほとんど一気に読み終えた。真っ赤に日焼けした皮膚の痛みを忘れるほどだった。戦国武将ってのは、やることなすことムチャクチャなところが、いい。でもこれは、信玄って人間が面白いのか、井上靖が書いたから面白いのかどっちなんだろう、って考えてみるとやっぱり井上靖が書いたから面白いんだと思う。
03/04 オールスパイス19-2 オールスパイス
白石昇の作品についてはノーコメント。2冊目は漫画が多い。『創造主がせかいをつくる理由』、『鎌倉シネマワールドへ行こう』、のふたつが面白かった。
03/20 父帰る・屋上の狂人 菊池 寛 新潮文庫
『父帰る』、も面白かったけど、『屋上の狂人』と、『義民甚兵衛』が、ツボに入った。ドストエフスキーの『白痴』とか、スタインベックの『二十日鼠と人間』。とか、こういったバカ関係のものはとても好きだったりする。理由は、きっと他人ごととは思えないからだろう。
03/27 シェパードの九月 丸山 健二 文春文庫
丸山健二のエッセイ。こう言ったら何だけど、丸山健二ってとっても常識人で普通の人だと思う。発言自体は威勢が良くて過激なんだけど、あまりにも常識で普通の人の生活を知らないきれい事ばかり言っているスカした他の小説家が多すぎるために、丸山健二の現実的な普通の生活に妙にハマった。この人は本当に貴重な小説家だと思う。飼い犬を何頭もとっかえるとこなんか、普通っぽくて、いい。
03/28 瓶の中の旅愁小説の特異点をめぐるマカロニ法師の巡礼記 小林 恭二 福武文庫
小林 恭二はハズレがないし、よくツボにハマるって思っているのはどうやら私だけらしい。この人の小説は論理的で簡潔でなので迷うことがないから、私以外の人にはハマらないのだろうか、とも思う。でも、作者が迷ってないってのは全盛期の張本勲のバッティングを見ているようで、読んでて非常に気持ちがいい。でも、たまにはワケ分かんないことをワケ分かんないままに書けば、ホームランバッターになれるのかな、とも思う。ところで、どうでもいいですけど、『ゼウスガーデン衰亡史』(福武文庫)まだ読んでないんで、誰かバンコクまで持ってきて、白石にタダで下さい。
03/29 迷夢8.0
白石昇のの作品についてはノーコメント。『私が自分を知るときあなたは何処にいますか』、『TOURIST』、『カウント・ゼロ』の順番に良かった。
平成9年3月の1等賞
03/17 風林火山 井上 靖 新潮文庫
平成9年3月の2等賞
03/28 瓶の中の旅愁小説の特異点をめぐるマカロニ法師の巡礼記小林 恭二 福武文庫
平成9年3月の次点
03/20 父帰る・屋上の狂人 菊池 寛 新潮文庫
2月↑/4月↓
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