よいこの読書日記−平成10年2月


読んだ本

2/27 生命・宇宙・人類           埴谷雄高   角川春樹事務所

今月の順位はなし。


2/27 生命・宇宙・人類           埴谷雄高   角川春樹事務所
     埴谷雄高は存在自体がもともとムチャクチャ気持ちいいひとなのですが、当然、発言もブッ飛んでて気持ちいいです。ドストエフスキイの評論はそんなにブッ飛んでないのになぁ。
     でもこの人の場合、何よりもブッ飛んでて気持ちいいのはやっぱりその行動ですね。この対談ではその埴谷雄高の長きにわたる生涯におけるトビ方がかいま見えてすごく気持ちいいです。
     しかし、対談相手の立花隆が引き出す話はとても面白いのですが、なんとなく、したたかなオヤジが凄く真面目で純粋ななオジイちゃんを引っぱり出して来た感じがして、ちょっと不快になりました。なんかこのジイさん、いろんなところでいろんなひとに利用されているような気がするのは私の気のせいでしょうか。
     日本はまた惜しいジイさんを失くしたものです。あの世でもまだ、『死霊 第10章』をちゃんと書き続けてね。

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