必然的に電池が無くなり、パソコンをしまう。寝ようと努力していると寒くてなかなか寝れない。それは私がいいカッコをして自分の毛布をきょうこ様(仮名)と一緒に来ているイギリス人の男の子に貸してあげたからだ。まだ予備があるだろうから貰えばいいや、と思ったのだが、事もあろうにこのバスは乗客一人分だけ毛布が足りなかったのだ。
横になって休んでいると寝返りを打ったきょうこ様と寄り添うような形になった。彼女は私の顔を見ながら自分の腕を差し出してくれる。どきどきするがせっかくなのできょうこ様の腕にしがみついて暖をとる。彼女のドレッドヘヤーが頬にちくちく当たって何となく心地よい。 |
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そのうちきょうこ様(仮名)がヘッドフォンを片方、私の耳に突っ込んでくれる。ソウルっぽい曲で、誰が歌っているのか聞いたが忘れてしまった。と言うより、その時の私にはそんなことどうでも良かった。
彼女はノースリーブを着ていて、窓から入る月の明かりに照らされた彼女の肌が、とても綺麗なので、その肌をみながら眠りにつく。彼女の肌は月の光や流れる街灯に照らされているのを見ると、肌自体が光を放っているような気がした。
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